2011/03/21

気怠く不安定に遅れを取る次の音。



ピアノは素人です。


その曲が好きかどうかと言う事だけで、
技術などは深くは考えません。


フジコ・ヘミングさんの弾くピアノは、
そんな素人の私から見ても、
独特の彼女らしさがあるように思います。


彼女の事を良く知っている訳では全くないけれど、


悲しみを乗り越えて来たような、音。


音と言うよりも、間合い。


気怠く不安定に遅れを取る次の音。
なのに曲全体は安定しているのです。


「ピアノを弾くのはもういや。悲しくなるから。
 でも弾かずにいられない。私にはもうピアノしかいないから。」
彼女の弾くピアノには、そんなイメージが漂っています。


  

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