2011/02/28

文章を書くという行為は、気持ちを内に内に入り込ませる。


ブログを書くようになって、
変わった事がある。

文章を書くという行為は、
気持ちを内に内に入り込ませる。

深く考え過ぎたり、悩み込んだりしやすい、
または、理屈っぽい。
そう言う思考経路になってくるようだ。

今まで単純で安易な「プラス思考」だった私が、
どうやら、そうは行かなくなって来ているらしい。

書く為だけにブログを立ち上げた時、
ブログの説明に
「プラス思考の日々を綴る」と言うような事を書いたのだけれど、
ある日ふと文章を読み返してみると、
決してプラス思考ではない自分の存在に気付く。

むしろそれは
マイナス思考。

今まで明るく輝いていた「プラス思考の自分」の陰に元々隠れていたのか、
新たに生まれて来たのか、
今では私の中に確かに存在する「マイナス思考」

けれどこうも考える。
今までの私の単純な「プラス思考」は、
ちょっと不自然だったのでは?と。

現実から目をそむける為のベール。
耐えられない事、受け入れ難い事を、
受け入れたかのように自分をだます。
「もう大丈夫、受け入れて、消化しました。プラス思考ですから。」


でもやはり私は根本的にはプラス思考であろう。

今までは水面より下を見ないようにして、
上にある綺麗な青空ばかり見ていた、
臆病なプラス思考。

今は水面の下、海に落ちて底の方まで沈んで行く。
呼吸が苦しい。
そんな状況があっても、どこかで楽観視している自分が居る。
取りあえず沈んでみよう。
呼吸が困難でも、大丈夫。
思い切って、自分の暗部をさらしてみよう。
そんなプラス思考。

また、もうひとつの、私のくせ。
あまりマイナス思考に囚われ過ぎると、ある時突然、
「もういい、もう充分だ」と
一気に水面から飛び出し、
悩むのをやめてしまう。
切り捨ててしまうのだ。
逆切れと言う最近の言葉がぴったり来る。

私の人生で、悩んでも仕方の無い事をいつまでも暖めているひまはない。
そう思うと切り替えが早い。
恋愛でも仕事でも、
無駄だと思ったら決断は早い。

もちろん恋愛の場合、断腸の思いではある。
呼び止めて欲しい。
女ですから。
でもそこで呼び止められるのを待つ事は出来ない。
心の中に男性的な要素を持っているのかもしれない。

そんな
マイナス思考あってのプラス思考。
ややこしいけど、
それが、今までの圧倒的なプラス思考よりも、
自然な事だと思いませんか?

今抱えている悩みがある。

暗く落ち込んで、悪い方へ悪い方へと考える気持ちと、
妙に落ち着いた開き直りの気持ちがあり、

その奥で「今はこうでも、後で大丈夫」という楽観的な自分が、
私に向かって笑顔で両手を振っているのが、
遠く水面の外にかすかに見える。

大丈夫。

  

2011/02/26

むかしむかし、まだ誰も知らない南の島に降り立った人。



香りについて書いてみる。
香りは文章に書けない。

香りの捉え方も、
人がどう捉えているのかはわかりようがない。




ただ私が「バラの香り」と認識している物を、
他の人も同じように認識しているであろう、
と思うしか無い。

それはちょっと違うな。
バラから香って来るから、 バラの香りなのだ。

つまり、私が言いたいのは
私が香っているバラの香りと、 
人が香っているバラの香りが、
同じ香りかどうかはわからない、と言う事。

見えないものだから。


科学的に調べればわかるだろうけど、
人間ってそういうものでは計り知れない。
と思いたい。

精神状態や体調でも違うかもしれないし、
バラの時間帯でも違うかもしれない。



香水は付ける人によって香りが変わるという。

先日、いつも人が着けているとてもさっぱりした香りの香水を、
興味本位で着けさせてもらった。
無造作に自分の胸元に吹きかけてみると、
あの良い香りはどこへいったのか、
とても濃厚できつくて、
いつもその人から香って来るさわやかな軽い香りとは違った。 
ラストノートのように濃縮された強い香りに辟易して、
すぐに何度も拭った。

香りは奥深い。
高級な香水には、
類い稀なる花々のエキスだけではなく、
悪臭成分を混ぜていると聞いた事がある。
良い香りだけをただただ混ぜただけでは、
良い香水は出来ないらしい。
人間も少々毒のある人、
魅力的ではありませんか?




香りについて言葉で説明してみる。
上手く行くとは思えないが、
上手く伝わるように努力してみる。


私の好きな香水について。


―ボトルを開けると
 はじけるようなめくるめくフルーティーな香りと
 幸福感。
 すももやオレンジやみずみずしい桃のような香りの奥に、
 かすかにバニラやキャラメルのようなため息の出る甘い香りが隠れている。


 むかしむかし。
 まだ誰も知らない南国の無人島に咲き乱れる、
 誰も見た事の無い大輪のピンクの花。
 持って生まれた花言葉は「喜び」。
 
 柔らかな花びらの絨毯の、
 そこに降り立った東方の姫さまの、
 小さな靴は上質なオレンジのサテン。
 美術品のような衣裳はエキゾチックな桃色。
 彼女が漆黒の瞳を閉じてため息をついた時、
 その重ね衣の隙間から匂い立つ、そんな香りです。― 
 
こたえは、Yves Saint Laurent "BABY DOLL" 


香りは文章には書けない。


  

終点Cと始点Aが一致したループ。



ユリは想像力ゆたか。


カラダはここにいても、
ココロはどこに行っているかわからない人。


どうしていつもそうなのか、
ユリにも理由はわからない。






ユリの実生活はいたっておとなしい。
表面だけ見れば単調な毎日。


毎朝こぎれいに身なりを整え、
会社に行って、業務を懸命にこなす。
帰りスーパーマーケットでつつましく買物をし、
家に帰り着くと雑用はさっと済ませ、
ライフワークを楽しんでから、
眠りにつく。
大体そんな毎日。
ほらね、単純です。


そんな単調な生活をおくりつつも、
ユリのアタマの中には、
色鮮やかな別の生活があり、
香りも豊かに、いろいろな場所へと自由に飛んで行く。




上品な色合いの陰影が美しい砂漠をサソリと一緒にさまよう。
サソリはさまよってはいない、ただ黙ってユリについて来る。
見張りなのか、仲間なのか。
熱く乾いた風に、白い麻の服がさらりと心地よく
汗ひとつかくことはない。


波音が耳元で聞こえるように砂浜に仰向けに寝転び波を背中に感じる波打ち際。
照りつける太陽に目の自由を奪われてはいるが、
目を閉じて感じる波は地球のゆりかご。
不意に陰って目を開けると、視界がぼやけて良く見えないけれど、
彼が私を優しく見つめているのがわかる。
私は額に手の甲をあて、少しだけ歯を見せて笑う。




映画のような美しい白い帆船で
太平洋の真ん中に浮かんでワインを飲む。
最新型のヨットではない。
クラシックなタイプ。
チーク材と生成りの帆布、真鍮の金具。
ワインはシャンパンではなく重い赤。
デッキに出した革張りの大きなカウチに深く埋もれて、
ふと見ると、
別のカウチに甘い寝顔の彼。
美しいまつげの陰影を、
どうして神様は作ったの?




ヨーロッパの古いお城の暗くて重厚な広間。
城主らしきいくつかの自画像が、
部屋のどこに行ってもこちらを見て品定めして来る。
大きなテーブルの端の椅子に、
優雅な帽子を目深にかぶり背筋を伸ばして座り、
執事にお茶を運んでもらう。
物音ひとつたてない執事の横顔をじっと見る。
彼は私の視線に気付きそっと目を伏せるも、
私を見る事はない。




アールヌーボー調のホテルの一室で、
フィッシュネットストッキングの足を組んで座り、
革張りのソファーにだらしなく沈み込む。
足下に一匹の黒猫。
手を差し伸べると音も立てずに登って来て、
甘えて来る。
くすぐったさに声を立てて笑い、身をよじる赤い口紅。




美しい南の海底で自由に泳ぎ回る。
熱帯魚と戯れたり、
沈んだ海賊船の中にダイヤモンドを見つけたり、
ナポレオンフィッシュと見つめ合ったりキスしたりする。
遠くを色とりどりの美しい人魚達が泳いでいて、
私のうわさ話をしているのがわかる。
自分は人なのか魚なのか次第に区別がつかなくなる。




ドバイの光り輝く高層ビルの屋上。
階下のパーティーの喧噪がばかばかしくなり、屋上へ。
助走をつけて、なんの躊躇もなく中空に飛びこむ。
スカイダイビングの装備で。
そのまま風をきって飛び、近隣のプライベートビーチに降り立つ。




古都の古いお寺の大きな高い高い屋根の上に座り、月を見上げる。
あたたかい風。線香の香り。
ヘッドホンで大音量でジャズを聴く。
その自分を境内から見上げると、
月に黒いシルエット。
横で蝶が飛んでいるのも、シルエットで見えるのが美しい。




パリの美術館で美術鑑賞。
ある絵画を見て足を止める。
引き込まれていって、たまらなく欲しくなる。
この絵はここに居たくない、私の部屋がふさわしい居場所だ。
次の瞬間絵画を盗み、早足に外に出る。
後ろから複数の足音。
そのままパリの町中を
愛車Audi R8 quattroでカーチェイス。
ふとバックミラーを見ると、
追って来るのはおもちゃの兵隊さん。




気の遠くなるような雪山の頂点。
テニスコート一面程のスペース。
視界には他の雪山と空と下方に雲のみ。
神の見る風景。
風が少し強くなって来た。
おばあちゃんのおにぎりを1人ほおばり、
おばあちゃんを思い出しては微笑む。






遠くに住むあの人。
静かで穏やかな気配。
努力家で、努力をちらつかせない。
明るい所も有り、暗い部分もある。
冷めている時、難解な時、甘い時。
いろいろな顔を持っている。
多くの役割、多くの肩書き。
朝と夜の顔、公の顔、個人的な顔。
私の前では一個人。
いろいろな才能を持っているのに、謙虚。
爪を隠す。
頭がいい。
時には自分を責める。
時に少年。
優しく、真っすぐにこちらを見て、
受け入れてくれる、甘えてくれる。
静かにギターを弾いてくれる。


そんな彼は、
遠く離れていて、
逢った事もなく、
逢えない運命。


そんな人に、ユリは恋をした。




A:南に位置するユリの住まいと、
C:1000キロ東のユリの心の住まい。


B:逢えないその人はその中間地点に居る。


ある日こんな事があった。


その人が仕事で東の方へ移動した時の事。
ABCと並ぶ線上を
その人はBからCへと移動した訳だから、
当然ユリの居るAからは遠く離れた事になる。
1000キロ。


ところがCはユリの心の故郷であり、居場所であり、
テリトリーである。
AからCが1000キロ離れていようとも、
ユリの想像力にかかれば、
それは終点Cと始点Aが一致したループになる。


ユリは彼の存在を今までになく近くに感じる。
ユリの世界では数学の数式は通用しないのだ。













2011/02/23

文章を書く時間を大切にしている人へ



OmmWriterはたとえて言うならば
高級リゾートホテルの一室だ。


しわひとつないベッドリネン。


きちんと並べられた備品。


裸足ですごしたくなる、清潔な絨毯。


空調も申し分なく、部屋は静か。


美しい楽園の白い花も、甘い香りを放つものの、
花瓶に行儀よくおさまっている。


窓の外は海。
ベランダの手すりには、青い鳥。


座り心地よくストレスのない椅子にかけて向き合うのは、
ちょうどいい高さの磨きあげられたデスク。


近くの寺院から静かな鐘の音が時々聞こえて来る。


それが、
OmmWriter。






たまにはmacのソフトの感想を
書いてみました。


http://www.ommwriter.com/


 

枕草子 "LushSplushの場合"cafe編


紅茶は茶葉の濃いミルクティーがいい

インドでもタイでもかまわない

煮立てたミルクに茶葉を入れて煮出し
生姜やシナモンなどのスパイスを入れるインディアン

アッサムだのヌワラエリアだのと言い出すと、
能書きはおもしろくない

スーパーで売っているリプトンでもいいのです
紅茶は正しく淹れる
これに尽きる

好みは一人一人違うのだから



フレーバーティーは衝撃的なものがいい

色や香りを十二分に楽しめるもの

紅茶よりなお赤いチェリーティーはバブルガムを思い出す
バニラやキャラメルのフレーバーはため息が出る程甘い香り

ポンパドールのオリジナルハーブミックスティーなどは
ネーミングも素敵だ
「sweet temptation」 ブルーベリーとバニラ
「hot love」 ラズベリーとバニラ
「sweet kiss」 チェリーとストロベリー

グリューというドイツのホットワイン用のティーもある
オレンジピール、シナモン、クローブなどの入ったティーと
ワインと砂糖を暖めて飲むと
身体をあたためてくれるそうだ
グリューとはドイツ語で「赤々と燃え、熱を帯びる」というような意味
どれもため息をつかせてくれる



コーヒーはイタリアンが素晴らしい

まず豆の準備のときの香りがたまらない
缶を開けたときの何かが花開いたような香りの目覚め
目覚めたとたんに自己主張する

豆を挽いている時、
淹れている時、
ずっとその存在感を示し続け
テーブルにあがったとたんに私にかしずいてくれる

薬のようなエスプレッソをほんの少しブラックで
もしくは甘くて無条件に笑みがこぼれる
カフェモカなど
人生を豊かにしてくれる

もちろんシアトル系のコーヒーショップも
人生には欠かせません



水はすべてのみなもと

美味しい水が贅沢に使える日本はなんと素晴らしい国だろう
土地によって違いはあるものの
水道をひねると清潔で美味しい水がでてくるのだ
低料金で

ボトルの水はなにかと論争があるので
何が真実なのかもわからないが
あまり手出しはしたくない

わたしはこだわりなく
水道水を飲む

もしくはサントリーなどの
お酒を割る時に使う炭酸水

水がおいしいこと
それは食生活の基本中の基本だと思うし
それがクリア出来ている国は
そう多くはないだろう

 

孤独は形を変えて私に寄り添いつきまとう。ひとりっ子のせいか?



孤独だった頃、
1人の時間が好きだった。


仕事から帰ると、
1人静かに仕事の続きをしたり、
家の事をしたり、考え事したり、
ひとことも話さず、
ため息もつかず、
テレビも見ないので、
家の中には時計の音と、小さな生活音がするだけ。


1人音楽を楽しむとき、
音が静かに流れるようにする。


アナログな、
音質を追求していないこの環境で、
大きな音は見苦しく、
大体、元々大きな音は怖くて苦手なのだ。


そのくせ、イヤホンで聴くときは、
大音量で聴く。
音の洪水に溺れたいから。
イヤホンを使って1人の殻にこもり、別の世界に行く。


本に没頭する贅沢も知っている。


執拗に私を呼ぶ電話を無視して読み続ける事もあった。


何日もかけて大事に読もうと思っていたのに、
あまりにも没頭し過ぎて、
長編を一日で読んでしまう贅沢もしてきた。


休日にふと朝から読み出して時間の感覚がなくなり、
昼食も摂らず、
目を上げると窓の外は夜。
そんなタイムスリップをした事もある。


愛する人と一日中ベッドで過ごすように、本と過ごす。
一歩も外へ出ず、
怠惰な休日を過ごしてしまった事への、
何とも言えない罪悪感と快感も知っている。




1人車で走るのも好きだった。


運転しているときの孤独感は、
とても爽やか。


ガラスの箱であるから、
多少人目を意識はしているものの、
心は自由で、開放感にあふれている。


小さく何かつぶやいてみる。
歌ってもいい。
密室であるわけだし、何故か安心出来る。


思い立ってそのまま遠くまで走らせれば、
孤独が心地よい。


あの頃、孤独を楽しんでいた、と思う。
そう思わないとやって行けなかったのかも知れないけれど、
心は平静で、
孤独なんて、空気みたいなものだった。
軽くあしらって、受け流していた。






恋をした。
もう孤独じゃない。
はずだった。
だって1人じゃないんだから。


でも
会えない夜、とてつもない孤独に暗く落ち込んで行く。
孤独だった頃の孤独など、
ちょろいものだった。


連絡がない夜。
疑心暗鬼、もしくはなにか落ち度があったのではと、
自分を責める。
瞳孔が引き絞られるように、
心がどんどん狭まって来て、
黒い孤独がドアをたたく。


メールが来ない。
昨日私を好きだと言ってくれたけど、
今日好きでいてくれている保証はどこにもないのだ。


会いたい会いたい。
でもあの人は私に会いたいだろうか?
今頃誰かと過ごしているのだろうか?


もういやだ。
孤独は嫌だ。
1人の時間が嫌いになった。


私の知ってる、ドライで自由でいつも軽く微笑んでいた孤独は、
もうどこにもいない。
いるのは、
取り残され、青ざめた、暗く、重い、汚れた孤独。


でも、
ここまで落ち込んだこの孤独は
ある簡単な魔法で、
キレイさっぱり消えてなくなってしまう。
という、不思議な習性を持っている。


その魔法とは、
あの人からの一通のメール。











補足:暗い話、何故か好きです。
   ちなみに、私の話ではありません。
   ご心配なく。


 

2011/02/21

高校時代

高校は女子高に通っていた。

わがままな人、
うるさい人、
いつも机によだれ垂らして寝てる人、
早弁する人、
暑い日にスカートをばたばたとめくる人、
今ここに書けないほどやたらと色気づいてる人、
彼氏の話ばかりしてる人、
大人な人、
卒業と同時に結婚が決まっていた人、
先生と付き合っていた人、
金持ちのお嬢様な人、
彼氏が黒人な人、
いつもアラミスの香りがきつい人、
レズビアンな人、
型物な人、
下ネタがひどくてみんなに引かれてた人、
お笑い系の人、
おしゃれな人、
上目づかいの目をぱちぱちの、かわいこぶりが激しい人、
芸能プロダクションがらみのすごい美人な人、
先生をすぐからかう人、
パンクスな人、
万引きばかりしてる人、
自慢ばかりしてる人、

そしてわたしのような、爽やかでまともな常識人。
(ひとりひとりが、自分の事をそう思っていただろうな?)

派閥があったり、
喧嘩したり、
悪口も言い合ったけど、

今思うと、
みんなかわいくて、楽しくて
毎日明るく笑っていた高校時代。

近頃聞くような、きついいじめもなかったし。

とにかくみんな、綺麗だった。
思いだす時、みんな輝いているよ。

 

わずか1㎝の動きで最大限の効果。



なんの映画だったか覚えていないけれど、
とても印象に残っているシーンがある。


男性が女性と友好的な握手。
男性の握手した手の親指が、
女性の長袖の袖口の上にかかる。
ここまでは当たり前の自然なこと。
2人はごく普通の会話を続けるのだけれど、
その後男性は女性の気を引くため、
なんの色気もない会話を続けながらも、
握手した右手の親指を、
女性の袖口の中へすっと入れる。
ほんの1㎝の動きだけれど、
女性は甘い緊張。


見ている私も、
ドキッとして、
こんなことされたら、素敵だな、
と思いました。


まったく、
上手い手を考える人がいるものです。
ほんの少しの動きで、
最大限の効果を出す。
気持ちを伝える。
相手を無言でさそい、落とす。
上品で控えめな方法。


おちおち油断していられない素晴らしい日々に感謝。


 

2011/02/20

でないと私が抱きついてきますよ〜



人の身体を触るのが好き。
スキンシップってやつです。


変な意味はない。


ちょっと背中をぽんぽんたたくだけでも、
いい気分。


握手も好きだし。
相手によっては、
両手で握手。


親しくなればハグも好き。
男性とはなにかと論争を巻き起こすので一応しませんが、
女友達と飲んだ時とかに
よくハグする。
私はしらふだけど。


そうすると、
そのひとと、一歩近づく感じ。
じわっとしあわせになる。
あったかい気持ちになって、
仲良し感が増す。
へんな気持ちよさもあり、
楽しい。


ただ、たまに
ひとに触られたくない人だっている。


肩を触っただけで、
少し引く人。


「あ、ごめん」って思う。
触られたくないんだよね?ごめんね。って。


ちょっと淋しいけど、
人それぞれだから。


とにかく、私は好き。
フレンドリーなスキンシップ。
苦手な人は言ってね。
でないと私が、抱きついてきますよ〜


 

もう、それでいいの。



「恋する惑星」と言う映画があったように思う。


内容も、いつ頃の映画かも、
誰が出ていて、どこの映画かも知らない。


ただ、その題名が頭に残っていて、
その響きが好きだ。


意味もよくわからない。
「惑星」と言うのが誰かを表す比喩なのか、
地球の事なのか。
調べればわかる事だろうけれど、
その映画自体に興味はない。


でも私は何故か、思ってしまう。
恋する惑星とは、私のことだ、と。

直接的な
「恋する」と言う単純な事じゃなく、

なぜかここしばらく、
毎日この題名が頭に浮かぶ。
何度も何度も。


深い意味はないし、
「惑星」の使い方もわかってないのに、
どうしてかわからないけれど、
とてもしっくり来る。
頭にうかんでしまう。
「私、恋する惑星だな。」って。


だから深く考えずに、
素直にそのまま受け止めよう。


OK  今の私は恋する惑星なんだ。
それ以上考えてもわからないから、
もう、それでいいの。


 

2011/02/19

赤ワインと麻雀。



私の大好きなおばあちゃん。
今はもうこの世にはいない。


明治生まれながら、
自由な発想の女性だった。


良く笑い、
我慢強く、
無口だけれど、
なぜか明るい。
いつもおじいちゃんの三歩後ろ。
愚痴を言った事がない。
かわいい。


そんな素敵な女性。


私が小学生の頃、
毎日手作りのおやつを作ってくれた。


くまの形のホットケーキ、
ハートや星のクッキー、
おしるこ、
かるめやき、
べっこうあめ。


今思うと、毎日作るのは並大抵の努力ではなかっただろう。


一緒に作ったりして、
とても楽しかったし、
ケーキ屋さんやレストランとは違うけれど、
素朴でおいしかったのを覚えている。


そんなおばあちゃんが、
たまにやってくれた事。


いつも棚にあった
「赤玉ポートワイン」と言う、
家庭用の赤ワイン。
アルコールは入っていたと思う。


私の記憶は曖昧だけれど、
確か、
カクテルシェーカーに、
赤玉ポートワインと、
氷、
砂糖、
牛乳?
か何かをいれて、
バーテンダーのようにシェイク。


おばあちゃんのシェイクも上手かったけれど、
小学生の私も、
見よう見まねで上達。
横から見てシェイカーの動きが8の字になるように、
かたかたと振っていた。
おばあちゃんと一緒に。


それをなんと、
おばあちゃんは、
私にも飲ませていたのだ。


私も、
「おいしい!」と言って
飲んだ記憶はある。
赤くて綺麗なその飲み物。


小学生の頃は
市販のジュース等は飲ませない方針だったような家庭で、
ワインのカクテルは飲ませる。
そのおばあちゃんの、
バランス感覚がかっこいい。


また、麻雀を知っていたおばあちゃん。
上品なおばあちゃんだったけれど、
何故か麻雀が好きで、
小学生の私にも教えて、
よくテーブルを囲んだ。


今思うと、
麻雀などとはどういう事かと思うけれど、
当時の私は、
麻雀などはトランプやオセロと同じく、
子供の当たり前の遊びだと思っていた。
だって、おばあちゃんが、
普通にやっていたから。


すべすべとした牌の手触りや、
並べた牌を両側からうまく持って、
まとめて移動させたりした事、
鮮明に覚えている。
手が覚えている。


赤ワインに麻雀。


どうですか?
私のおばあちゃん、
とっても素敵でしょ?



2011.美しい俳優15




ベン・キングスレー
ダニエル・クレイグ
エイドリアン・ブロディ
チェイス・クロフォード
オーウェン・ウィルソン
ジョン・マルコビッチ
ベネチオ・デル・トロ
アンソニー・ホプキンス
キアヌ・リーブス
ジョセフ・ゴードン・レヴィット
キリアン・マーフィー
デビット・キャラダイン
エドワード・ノートン
マット・デイモン
イアン・マッケラン


私が決めた「2011.見た目美しい俳優15人。中身はともかく。」
順位はつけられない。


ま、日本人が一番だけど。


そして、手抜きブログじゃありません。


 

2011/02/18

人間はため息をつく生き物だね。



人間はため息をつく生き物だね。


他にため息をつく動物が、いるかな?
いないだろうな?たぶん。
だけどいないとは、言い切れないね。


でも、
心の中を中和する為にため息をつくのは、
人間だけだよね?
人間がため息をつく事を覚えたのは、
いつからだろう?


進化の初め、言葉も持たないワイルドな時、
きっとため息なんて、
ついたこともないだろうな?


文明とともに、ストレスがかかって?


人間はストレスがかかると、
時には涙を流し、
涙と一緒にストレス成分を体外に出すんだって。
そんな時の涙はしょっぱいんだって。


悲しいとき辛い時のためいきも、
そんな理由があるのかな?


でも、ため息って、
悪いときばかりじゃないよ。


感動のため息もあるし、
うらやましいときもため息が出る。
嬉しい時や、すごく満足な時も
笑顔とともにため息が出ちゃう。


好きな人の事考えても、
ため息が出るよ。


                 

風に吹かれるのが好きだ。



風に吹かれるのが好きだ。


何かを決心した時、髪の間をさやさやと抜けるさわやかな風。


激情に押し流されそうな時、強く髪をさらおうとする運命的な風。


南の島から渡って来るようなあたたかく湿った風は夏の予感。


コートの襟を立てさせる身を切るようなあまりの北風に、思わず笑みがこぼれる。


走り出してしまった恋に、スカートをはためかせる春の風。


泳ぎつかれて砂浜に寝転ぶ、気怠い潮風。


ビルの間で起こるあまりの突風に驚くのも刺激的。


大きな台風のうねるような中心に自分がいる、と錯覚しそうな強い風。


季節の変わり目に遠く大陸から地球を這うように渡って来た大きな風。


すべてが私の心に働きかける。
髪を揺らし、服をはためかせ、
心のリボンをほどいていく。


地球の愛しい恵み。
いつもそれを感じていたい。


 
 

2011/02/17

シトリンは食さなければならない。



あるお屋敷にシトリンは住んでいます。


お屋敷に住んでいる、と言うよりも、
お屋敷に仕える執事ヒューイの、
ジャケットに住んでいる。


いつもヒューイと一緒。


ヒューイは無口。
表情は硬く、まじめ。
ご主人が信頼してやまない、
一流の執事。
尊敬しているご主人の為にと、
日夜努力をおしまないヒューイ。


朝ヒューイは朝食を作り、新聞紙にアイロンをかけ、
庭で切って来たバラを生け、ご主人を起こす。


ご主人に給仕しながら、
今日の予定を静かに手短に伝える。
もちろん、食べ物の前では話さない。


ご主人が朝食をとっている間に、
バスルームの準備。


ご主人が決めた服にブラシをかけ、ボタンをはずしておく。
既にピカピカに磨いてある靴を、
もう一度軽く磨く。


履き易いように、
左右の靴を少し離しておく事も、毎朝の決まった手順。


シトリンも一緒にヒューイのポケットや襟元から、
見守る。
そのあいだシトリンはヒューイが満足しているのを
感じている。


シトリンは付いている人の気持ちがわかる。
それは、文字通り「わかる」のです。
いつもあまり表情も変えずにもくもくと仕えるヒューイの気持ちも、
当然シトリンにはわかっている。
眉ひとつ動かさないヒューイの悲しみが、喜びが、
シトリンには手に取るようにわかる。
人間の言葉はわからないが。


たくさんの人を雇うのが煩わしいご主人の意向で、
ヒューイは望まれてあらゆる事をこなすようになった。
ヒューイはご主人の信頼に応え、
自分の美学をもとにハウスキーピングを研究し、
能率的かつ美しく、細やかに尽くして来た。
ご主人はヒューイにたくさんの報酬を惜しまないが、
ヒューイは殆ど金を使う事がない。


ご主人を送り出した頃、
奥様が起きて階段からゆっくりと降りて来る。
美しい薄物を羽織って、
のびやかにキッチンに入って来る。


奥様はミキサーにフルーツやらスパイスやらを放り込んで、
無造作にスイッチを入れる。
グラスに注ぎながら、
「ヒューイもどお?」と屈託なくすすめてくる。
ヒューイは用意していた切り花をテーブルにそっと置き、
「いえ、結構ですよ」と、
そばで何かと給仕しようとするが、
「いいのヒューイ、ありがと」と奥様が微笑むと、
硬い表情のまま軽く頭を下げて、
ヒューイはその場を去る。
状況が許せば、
ヒューイはちらと奥様の様子を盗み見る。
一度だけ。
二度は見ない。
気持ちを抑える。


奥様が起きて来ると、
シトリンはヒューイの心が千々に乱れるのを感じる。
負の感情。


シトリンは、
人間の「負の感情」を食べて生きている。
朝からヒューイと過ごしていると、
奥様が起きて来てはじめて、
シトリンは食事にありつけるのだ。
ヒューイの叶わぬ恋。


シトリンは
ヒューイが好きだ。
その負の感情を糧に生きるのは、
シトリンの本意ではないけれど、
それを食さなければ生きて行けない。
だから黙って食べる。
自分は悪魔なのだろうか?


午後、電話が鳴る。
ヒューイが出るとご主人からだ。
奥様に取り次ぐ。


電話に出た奥様は、
髪をもてあそびながら、
輝く笑顔。
密やかな含み笑い。
受話器の向こうに愛する人がいるのは一目瞭然。
ヒューイの心は暗く乱れて、
シトリンはまた食事にありつく。


夜ご主人と奥様がディナーから帰って来る。
ヒューイが出迎えると、
少し上気した奥様がご主人に腕をからめて、
上機嫌で入って来る。
「ありがと、ヒューイただいま」軽くヒューイの背中をたたき、
ご主人と寝室の方へと歩いて行く。


ヒューイが呼吸を、気持ちを整えてからキッチンへ行こうとした時、
奥様が玄関ホールに引き返して来た。
ふいにヒューイの手を取り、
手のひらに金の箱を乗せた。
「これあなたの好きなショコラ、感謝のきもち」と言って、
また寝室の方へと引き返して行き、
「おやすみなさいヒューイ」と振り返りもせず軽く手を振り、
今日の仕事の終わりを告げた。
いい香りを残して。


しばらくホールに立ち尽くすヒューイのポケットで
シトリンが食事にありついたのは、
言うまでもない。


夜シトリンはヒューイのジャケットから出て、
ヒューイの枕元や、
パジャマのポケットで眠る。
ヒューイは夜寝たままの姿勢で、寝返りもうたず、
朝まで真っすぐに眠るので、
ポケットにいても安全なのだ。


でもシトリンは夜通し、
食事をしなければならない。


シトリンはもう、
こんなことしたくない。
逃げ出す事を考えたりもする。


でも、シトリンが食べるから、
ヒューイはこらえられる。


シトリンがヒューイの負の感情を食べなければ、
ヒューイの負の感情は溢れ出してしまう。


その仕組みは、シトリンもヒューイも知らない。
ヒューイに至っては、
シトリンの存在すら知らないのだ。


あふれる、激しい感情を長年、
どうしても抑えないといけない人のところに吸い寄せられる、
シトリンは妖精なのだ。


 

2011/02/16

Twitterの人間関係について



単純に好きな人達のつぶやきは、
良く読んだり、ついくすくす笑ったりするけど、
あまり返信はしない。
ちょっと気をつかうのかな?
少しだけ心地よい距離をおいて、
ずかずかと返信して踏み込んだりしない。
でもいつも楽しく読んで、
気に入っている。
たまに返信してみると、
みんな優しく返してくれる。


気の合う人やリアルな友達のつぶやきには、
気を遣わない。
ついつい返信したくなって返信すると、
さらに面白い返事が返って来たりして
会話が盛り上がる。
時には長く会話が続く事もある。


面白い人、頭のいいつぶやきをする人には、
返信もしてみるけど、
まずファボっちゃう。
爆笑したり、感動したりするのは、
この人達のつぶやき。
爆笑させてくれる人は共通して、
どうやら頭がいいので、
時々ハッとする事を言う。




そしていつも無意識にそのアイコンをTLに探してしまう
好きな人のつぶやきに対しては、
DMへgo!






※Twitterをやっていない方へ
     TL:タイムライン。通常のつぶやきが流れる画面のこと
     ファボっちゃう:お気に入り登録すること
     DMへgo:普通の画面には出ずダイレクトにお話がやり取り出来る画面を使うと言う事



2011/02/15

手放せないもの



最近、地震などが起きた時に、
何か持って逃げるとしたら、
何を持って行くかをふと考えてしまう。


その時一番に思い浮かぶのが、
携帯やパソコンだ。


何を言っているのだと、
笑う人もいるだろうが、
私にとっては、
現実の世界だけじゃない、
この小さなノートの中にも、
大事な世界が存在しているから。


会った事もないけれど、
大事な人達。
そして、自分が書いて来た愛しい文章達。
それは私にとっては自分の一部のように、
手放せないもの。


持ち出して避難して、使おうというのではない。
壊れたり無くしたりしたくないから、
大事なアルバムを持って行くように、
MacBookとiPhoneを持ち出すのだ。