2011/02/19

赤ワインと麻雀。



私の大好きなおばあちゃん。
今はもうこの世にはいない。


明治生まれながら、
自由な発想の女性だった。


良く笑い、
我慢強く、
無口だけれど、
なぜか明るい。
いつもおじいちゃんの三歩後ろ。
愚痴を言った事がない。
かわいい。


そんな素敵な女性。


私が小学生の頃、
毎日手作りのおやつを作ってくれた。


くまの形のホットケーキ、
ハートや星のクッキー、
おしるこ、
かるめやき、
べっこうあめ。


今思うと、毎日作るのは並大抵の努力ではなかっただろう。


一緒に作ったりして、
とても楽しかったし、
ケーキ屋さんやレストランとは違うけれど、
素朴でおいしかったのを覚えている。


そんなおばあちゃんが、
たまにやってくれた事。


いつも棚にあった
「赤玉ポートワイン」と言う、
家庭用の赤ワイン。
アルコールは入っていたと思う。


私の記憶は曖昧だけれど、
確か、
カクテルシェーカーに、
赤玉ポートワインと、
氷、
砂糖、
牛乳?
か何かをいれて、
バーテンダーのようにシェイク。


おばあちゃんのシェイクも上手かったけれど、
小学生の私も、
見よう見まねで上達。
横から見てシェイカーの動きが8の字になるように、
かたかたと振っていた。
おばあちゃんと一緒に。


それをなんと、
おばあちゃんは、
私にも飲ませていたのだ。


私も、
「おいしい!」と言って
飲んだ記憶はある。
赤くて綺麗なその飲み物。


小学生の頃は
市販のジュース等は飲ませない方針だったような家庭で、
ワインのカクテルは飲ませる。
そのおばあちゃんの、
バランス感覚がかっこいい。


また、麻雀を知っていたおばあちゃん。
上品なおばあちゃんだったけれど、
何故か麻雀が好きで、
小学生の私にも教えて、
よくテーブルを囲んだ。


今思うと、
麻雀などとはどういう事かと思うけれど、
当時の私は、
麻雀などはトランプやオセロと同じく、
子供の当たり前の遊びだと思っていた。
だって、おばあちゃんが、
普通にやっていたから。


すべすべとした牌の手触りや、
並べた牌を両側からうまく持って、
まとめて移動させたりした事、
鮮明に覚えている。
手が覚えている。


赤ワインに麻雀。


どうですか?
私のおばあちゃん、
とっても素敵でしょ?



0 件のコメント:

コメントを投稿