空から降ってくるものは、美しい。
雨、雪、ひょう、、みぞれ。
なぜ降って来るのか、
そのメカニズムは漠然とわかってはいるが、
なぜこんなに美しいのかは、
わからない。
美しく見えるメカニズムはあるだろうが、
そういう事ではない。
太古の人々の中には、
空から落ちてくる美しい物を見て、
笑いたくなったり、泣きたくなったり、
がむしゃらに駆け出したくなったり、
恋人と抱き合いたくなったりした者も
いたと思うのだ。
なぜなら、
私がそうだから。
空から落ちてくる美しい物、
ながめていたい。
そして、
社会の常識や世間体を捨て去ることができたら、
傘もささずに、そのまっただなかに、
空を見上げ、目を閉じて
暫くたたずんでいたいのだ。
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