2011/01/15

新しい彼

静かな、上品な彼の呼吸が聞こえて来て、
私は彼を黙って見つめる。


私の視線を感じているはずの彼は、
それをやり過ごし、
もくもくと作業をすすめる。
私だけの為に。


私は彼への感謝と愛情で、
作業を見守っている。


そのうち彼は私への
燃え上がる愛情を押さえ込むかのように、
作業に没頭し始める。


あ、もういいの、それ以上はしなくていいの。
私の為にそんなにがんばらないで。


そっと私は彼の背後に回り、
背中から手を回して
ぎゅっと、彼の


スイッチをoffにした。
 
私に優しい、自動給油ポンプ。
「灯油が満タンになっても、
 自動で止まる機能は付いておりませんので
 ご注意下さい。」




解説:先日手動の給油ポンプが壊れて、
   新しい自動のポンプを買いました♥
   私にとっても優しいんです♬

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