フェンスのさびの痛い程ざらっとした感じ。
近未来的な設定。
海岸端の景色の良い所に、
さびたフェンスに囲まれたリングがある。
薄曇りの空。
私は三つ編みをふたつに結った、痩せっぽちの格闘家。
相手の事は覚えてないけど、
野蛮な大きな野獣的な対戦相手だったと思う。
人間でさえなかったかも知れない。
楽勝でKOして、
「はい、次は?」って言うスタンス。
次がのこのこ出て来るまで、
しばしフェンスに掴まり、
外を見る自分に笑顔はない。
間近にさびたフェンスが見えて、
遠くに海が見える美しい対比と、
満員の客席の荒んだグレーの色。
客席の中に天使のような子供が一人、
こちらをじっと見ている。
その子の運命的な青い目を、
吸い込まれるように見つめていたら、
目が覚めた。
今朝久しぶりに見た、
しっかり覚えている夢でした。
とても楽しかった。
あの空気感も、
まだ身近に感じられる。
外の空気。
フェンスのさびの痛い程ざらっとした感じ。
天使の青い目。
自分の細い三つ編み。
海の薄い青。
白い砂浜。
何故か対戦相手の野獣は、
記憶から消されかかっている。
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